ゴー宣道場の
門弟有志で行っている
「メーリングリスト」には、
時々、よしりん師範も思わずうなる
鋭い論説や、感動的な名文が寄せられます。
今回は、特によしりん師範が同感した
という投稿を、筆者ご本人の了承を受けて
紹介いたします。
こんにちは、Wです。
小学生の頃、学校の図書館に
「日本の伝説」というシリーズがあって、
次々に借りていました。
本の色、デザインを今だに覚えている
くらいですから、子供心に
「昔から日本人たちが伝承してきた物語」
の独特の雰囲気に
魅了されていたのでしょう。
それはおどろおどろしかったり
不思議だったり怖かったり、
そして切なかったり。
そうした中で
特に印象に残っているものがあります。
確かこんなあらすじだったと思います。
—どこかの島の高台にお社があり、
蛭子(えびす)様が祀られていた。
村の言い伝えでは、
その蛭子様の顔が赤く変わったら
天変地異が起こって津波が押し寄せる、
と言われていた。
とても信心深いお婆さんが毎日お参りしていた。
言い伝えを馬鹿にしていた村人の一人が
「蛭子様が赤くなったら
災いが起こるなんてそんなバナナ。
よし、悪戯してやれ」
とばかりに、ある日わざと
蛭子様の顔に赤い塗料を塗り付けた。
それを発見したお婆さんは、
顔色を変えて、大急ぎで戻り
村人達に懸命に触れまわる。
「蛭子様の顔が赤く変わった!、
津波が来るぞ、津波が来るぞー。
早く高台に逃げなさい」と。
知らせに応じて逃げる人々もいたが、
悪戯をなした者はもちろんのこと、
たくさんの者達は嗤ってとりあわなかった。
と、やがて天変地異は本当に起こり、
沖から津波が押し寄せてきた。
そして低地の村を見る見る呑み込んでいった。
わざと自分で赤く塗った者も、
お婆さんの言うことを馬鹿にしていた人々も、
もろともに。
信心深いお婆さんと、
それを聞いて高台に避難した人々は命拾いし、
村が呑み込まれていく有様を茫然と見ていた・・・。
—というものです。
「蛭子様の顔が赤くなったら異変が起こるなんて
非科学的だ。合理的根拠がない」
(これぞ科学絶対主義者)
—そして神仏・自然への「畏れ」を持ちつつ
生まれ育った土地に根を生やして
暮らしている人を嘲笑して憚らない。
自分の方がずっと訳知りだと思い上がっている。
よし、科学的・合理的でないことを私が証明してやる、
とわざと「実験」までしてしまう。
一方、人間達を超えている存在
・・・神仏・自然への「畏敬」を持つ人々は、
その念の命ずるままに身を慎んで生活し、
畏れつつ行動し、生き延びていく。
こういう伝説があるということを、
今の様な世の中で改めて考えさせられます。
東日本大震災、原発の大事故、
そしてさらに先日のゴー宣道場で
「これはただごとでないことが
起こされようとしている・・・」
と改めて詳しく突き付けられた「TPP問題」。
—海からの大津波は
すでに起こってしまっていますが、
これからの原発への姿勢・対策、
そして押し寄せるグローバリズム、TPP、
—「国防論」で論じられていること、
そして次回ゴー宣道場で展開されるだろう論議、
—これはまさに様々な意味の「大津波」が
そこまで来ようとしていることの
危機感、警告なのだと思えます。
そして、私達はそれをどう考え
どう行動して行ったらいいのか
—その選択・決定を待ったなしで迫られているのですね;;。
—次回のテーマがますます大きく、興味深く見えてきます。
よしりん師範によれば、
まさにこれが、次回ゴー宣道場で
語りたいことを言い表しているとのこと。
では、道場では
この問いにどう答えるのでしょうか?
興味は尽きません!!
10月16日(日)開催、
秋の特別拡大版「ゴー宣道場」
『国防論を語ろう!』
参加応募締め切りは今週!
9月28日(水)必着!
まだ間に合います!!